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ごまがすきさん
Update:2021/12/8
得票数:3
プロフィール:
「映画に対しては肯定的でありたい」と願う今日この頃。
ごまがすきさんに一票!
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題名レビュー星の数
ナッティ・プロフェッサー クランプ教授 ・・本作の見どこはなんといってもクランプ一家の掛け合いでしょう。一家のほとんどのキャラを自分一人で演じちゃったエディ・マーフィ、こんなに器用な役者なのかと感心してしまった。クランプ一家のあの明るく楽しく元気のいい下ネタトークは爆笑もの。と同時に、エディの暖かい家族愛が垣間見られるようでほのぼのとした気にもなれる。コメディーの中ではなかなかの秀作だと思う。★★★★★
リービング・ラスベガス妻子に逃げられ、重度のアル中に陥り、緩慢な自殺の道を歩むニコラス・ケイジよりも、娼婦として世の悲愴を肌身で知り、それでもなおしたたかに生きていかなければならないエリザベス・シューの役柄のほうが数段難しかったと思う。それゆえ、彼女の演技には多少の固さがあるように感じたが、必死で演じているのがわかるようなきがして感動できた。女優として尊敬できる人だと思いました。★★★★★
セブンブラピは特に好きではないが、7つの大罪を主題とした格調ある設定と、モーガン・フリーマンの重厚な存在感が映画を力強くした。喧騒にむせぶようなあのロケ街も雰囲気をだしていてよかった。刑事と犯罪者、裁くものと裁かれるもの、善と悪・・。両者は明瞭に画されているわけではなく、ささいなきっかけで、それぞれの立場が逆転しうる。人は誰でも罪をおかしうるし、現に罪人であるという暗い原理を見せつけられたようだった。★★★★★
パルプ・フィクションこの映画の面白さって何なんでしょうかね。本当に不思議です。つぎはぎのような話なのに、ドラマであり、バイオレンスであり、ロマンスであり、カルトであったりと、いろんな要素を含んだうえで最終的にはまとまった構成になってるんですよね。それを計算づくでやってるのかすらいまいちわからない曖昧さになんとも言えない強烈な個性を感じます。一歩間違えればとんでもない駄作に陥ったかもしれない映画ですが、結果的には○。★★★★★
天使にラブ・ソングを2設定が多少弱くても音楽性が際立っていればなかなかの秀作となりうることの見本のような映画。映画は「観る」と同時に「聴く」ものであり、後者の部分でかなりの力を発揮した作品。監督その他スタッフの耳のよさは褒めてしかるべき。サントラが良く売れてゴスペルブームまで作ってしまったのは記憶に新しいところ。ウーピーが放つ「女帝」的存在感もなお健在(あの人が言えばなんでも従ってしまいそうだ)。★★★★★
ケープ・フィアー復讐をとげるまでは殺しても死なないマックスの脅威は「エイリアン」並みだ。とにかく、どこにでもペタペタ張り付きそうなぐらい粘着気質なデ・ニーロの演技は迫力満点。彼ぐらいの役者ともなれば、役柄のキャラと自分本来の性質が同化するなんてことはないんだろうけど、どこかストーカーを地でいってるのではと思わせる雰囲気がちらほらしていて、そりゃあ怖かったです。★★★★★
ロッキー5僕は「ロッキー」という映画の持つ力強さにいささかの疑念も抱いていない。が、星5つというのは正直ブラフである。引退したバルボアなんて見たくない、誰もがそう感じるはずなのに、映画冒頭であっさりグローブを置くスタローンに少年だった僕の心ははなはだ傷ついた。結局、彼はストリートのチンピラに舞い戻ってしまったのか。そんなの、あまりにも惨めすぎはしないか。俺のロッキー返せ!★★★★★
レナードの朝主役級の名優が複数でる映画は、互いの個性がどこかかみ合わずぎすぎすすることが多いが、本作の二人のカップリングはいい選択だと思った。演技も文句なく良し。浦島太郎みたいな患者達に、再び人生の喜びを取り戻してあげたいという医者としての願いが、ロビン・ウィリアムスの人好きのするキャラからよく伝わってきたし、デニーロはいうまでもなく役に完全に没入していた。すなおに感情移入できるいい作品。★★★★★
ランボー3 怒りのアフガンダイエットで絞りきったスタローンの肉体。筋肉が皮膚をつき破らんばかりのあの威容は相当な努力の結果だろう。だからこそ、彼の体が傷つくたびに観客が感じる苦痛は並みのホラー映画の追随を許さない。「なにも上半身裸で戦うこたぁねえだろ」という冷たいつっこみも吹っ飛ぶほどに、あの肉体が生み出す緊張感には計り知れないものがある。映画自体はどうかですって?気にしないでください。純粋にアクション映画です。★★★★★
グラン・ブルーエリック・セラの楽曲が趣たっぷりで秀逸。これを聞けば海への憧憬が呼び覚まされるほど。「あんな青い海の懐に抱かれてみたい」と本気で思えます。作品自体は決して大作ではないが、小品だからできる丁寧で凝った演出は好印象。映像先にありき、なのですが、そこがまたドキュメンタリータッチでリアリズムを感じます。こんな美しい映画を撮れる人が何故?の監督リュック・ベッソンですが、本作は文句なく良作だと思う。★★★★★
ヒドゥンんー、これは僕にとっては懐かしい映画ですね。中学生の頃テレビの洋画劇場から録画して以来、かなり見たような記憶が・・。カーチェイスや特撮といった、娯楽映画のエッセンスがうまく融合した良作です。カイル・マクラクランの、あの何を考えているのかわからないがシュールな雰囲気が、最終的にはあのラストにいかされている点もとってみても、なかなか芯の太い、考えて作られてる作品だと思います。★★★★★
マルサの女画面から何かすえた匂いが漂ってくるような独特の世界観、そのあくの強さがなんとも言えない個性を放っている。最初に観たときはそのあまりの癖の強さに閉口したが、役者も演出も限りなく吹っ切れておりむしろ小気味がいい。公務でありながらやっている事は債権回収。逃げる者、追いかける者、そのやり取りの中で生まれる切羽詰った浮世のドラマは、薄汚くもどこか物悲しい。とにかく、濃ーい映画。★★★★★
モスキート・コーストこれを観るとリバー・フェニックスの死がとても惜しくなる。ヒッピー上がりのわがままな親父(ハリソン・フォード)に振り回される、幸せなのだがどちらかというと苦労の多い家族の姿がいとおしく映る。その中でも、リバー・フェニックスは特に光っていた。自由を求めて密林にまでやって来たが、最終的には既存の因習や価値観の犠牲となるストーリーはカウンターカルチャーの終焉ともかぶるのであろうが、そんなことより、やはりリバー・フェニックスがよい。★★★★★
ロッキー4 炎の友情このあたりからロッキーはおかしくなった。初々しい情熱は消えうせ、それに取って代わったのは馬鹿げた政治的プロパガンダだった。主題がここまで複雑になってくるとスタローンの演技力ではどうしても限界がつきまとう。しかし・・ここで突き放せないのがロッキー信者の業なのか・・。☆五つつけたのは己の弱さとは知りつつ、どこかで憤懣やるかたなしの情を抱かざるをえないのはなんとも辛い。★★★★★
コナン・ザ・グレート往年のロールプレイングゲームを地で行くような内容ですが、撮影技術が優れているのか、ファンタジックな世界観がうまいこと表現されている。「そんな半裸体で旅して風邪ひきませんか?」とつっこみたくなるも、さすがにシュワの肉体美は芸術的だ。大蛇の特撮も一見の価値あり。僕的には、ハリーポッターよりも本作のほうが優れているような気が・;;。★★★★★
機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編なにを隠そう、今でも半分信じている。それだけ、僕にとっては迫真の世界観であり、ガンダムは一大叙事詩であり続けている。その後に登場した続編もほとんどが、この初作が造った壮大な体系に整合するように設定がなされている。それだけ完成度の高いアニメなのでである。いや、アニメではない。まちがいなく優れた文学作品だ。★★★★★
機動戦士ガンダム II 哀・戦士編理解できるようになったのは中学生の頃。僕はそこに至ってガンダムが呈示する世界がやがて現実に到来するであろうと本気で信じるようになっていた。増えすぎた人口のはけ口としてスペースコロニーが造られる→なるほど。地球に住む人間と宇宙に住む人間の間で仲たがいが生じる→確かにありうる。両者が戦争を起こす→自然な道理だ。宇宙環境に適合した人間が生まれる→そう考えるのが自然だ。と、こんな具合にである。★★★★★
機動戦士ガンダム Iかつて幼稚園児だった僕は、午後5時半から放映される「機動戦士ガンダム」の再放送をことのほか楽しみにしていた。最後まで見れればいいのだが、たまに親が早くに迎えに来てオチを見損ねた時などは、おやつを貰い損ねた犬のようにしょんぼりしていた。幼児だった僕にはその世界観は難しすぎた。ただジオンは悪いやつらで、ガンダムがそれをやっつけるという明快なロボットアニメだとしか考えていなかった。ストーリー設定が若干★★★★★
ロッキー2スタローンは20世紀を飾る大根役者だという人もいる。最低の役者に送られる、かのゴールデン・ラズベリー賞に29回もノミネートされた記録も持っている。しかし、そんなことはどうでもいいではないか。三流の役者がここまで人を感動させることができたことに意義を見出すべきだ。当時にして33万ドルのギャラを提示されたのにもかかわらず、自ら主演を張ると言い張って結局2万ドルでやった初作「ロッキー」。本作はその続編。★★★★★
狼たちの午後主題自体はどうってことはない。新聞の片隅に載るか載らないかぐらいの、珍しくもない事件である。しかし、そんなささいなイベントから「社会」を抽出してしまうのがルメット監督の職人芸だ。成り行き任せの展開なのに、結構重い主題がちらほら顔をのぞかせるのが面白い。熱くてスピーディなルメット節も健在。「ゴッドファーザー」のマイケルとフレドの関係をそのまま持ち込んでしまったのも洒落が利いている。★★★★★
カッコーの巣の上で結構古めの映画ですが、なかなか考えさせられます。病を見て患者を看ない、患者の人格の尊厳よりもも医学上の理論や病院経営の合理性が優先される、そうしたせちがらい医療システムへの問題提起も重要ですが、やはり大事なのは、正常と異常を画するラインをどこにおくかだろう。「異常」とラべりングされた者には何をしても治外法権となるような社会の暗部を正してゆくためにも、それはなにより永遠のテーマたるべき問題だ。★★★★★
仁義なき戦いさすが、伝説のヤクザ映画といわれるだけに灰汁のまあ強いこと強いこと。任侠モノに不可欠な研ぎ澄まされた緊張感も見事に伝わってくる。実話を基礎にしてるだけあって設定もしっかりしてるが、どちらかというと青春映画にも見えます。戦争に負け、貧しい人間が意地も張りも打ち捨ててあえぎ生きる世の中。鬱屈した、やり場のない青春のエネルギーが暴力に向かうのも無理からぬことなのかとも感じる。今も昔もそう違いはない。★★★★★
ジーザス・クライスト・スーパースターミュージカルアレルギーの僕も本作は好きです。キリストは聖人、神の子というよりは、民衆の星あるいはカリスマであったという視点で描かれていますが、確か、かの太宰治も同様の解釈で短編小説を書いていたような・・。まあ、なにはなくともテッド・リーニーのあのパワフルハイトーンボイスは一聴に値します。正直とりはだが立ちました。★★★★★
燃えよドラゴンこの映画はきわめて特異である。なにが特異かといえば、脇役がいないに等しいのである。脇役とは主役をひきたたせ芝居に厚みをもたせるのが役目だが、本作では、ブルース・リー以外はすべてやられ役にすぎない。俺だけを観ろ!といわんばかりのあのオーラは、武術を極め、はちきれんばかりのエゴを備えたブルースのみが出せる「奥義」なのかもしれない。あれほどスクリーンから飛び出てきそうな役者はそういない。凄いぞ!★★★★★
ダーティハリー規則には無頓着だが、正義感は人一倍持ち合わせているヒーローが銃をもって悪を誅する・・。アメリカンジャスティスまっしぐらといったストーリーでしょうか。しかし、本作を路傍の石のような作品で終わらせなかったのは、当時としては斬新かつ奇抜なアイデアで犯罪の生々しさを強烈に描写したことによるためでしょう。どぎついキャラの悪党がハリーに倒される時のカタルシスは「北斗の拳」にも通じる!?★★★★★
明日に向って撃て!アメリカ西部劇といえば、日本でいえば時代劇に相当する芝居ですが、本作は従来の無敵のヒーロー像からの脱却を試みた点で斬新であり、また、それがために親しみのわく内容になっていると思う。馬や銃、砂漠の街、荒くれた男たち、娼婦・・そういった西部劇のエレメントをしっかり踏襲しつつも、肝心要のはずの西部劇的価値観をばっさり転換してしまっているのがなんとも潔くて心地よい。ニューマンにレッドフォード・・面子も凄い。★★★★★
トロイ序盤は壮大なギリシアの歴史ドラマの興奮を期待させるも、以後は中だるみのまま。スケールは確かに大きい。が、誰を主人公として見るべきかわかりづらい曖昧さ、ハリウッド的にデフォルメされた演出の奇妙さ、格調に欠ける撮影や音楽、そういった要素が重なって結局、主題が本来持つ力が死んでしまったように思う。CGに金をかけ過ぎてストーリー考証に手を抜く最近の悪い癖が出てしまった。未だにこの手の大作で「ベンハー」を超える物がない悲しさ。★★★★
ミニミニ大作戦作品自体のスケールはさほど大きくはないんですが、小ネタ程度のアイデアが結構細部にかいま見られたんで、まあまあの作品ではないでしょうか。やはり、なんといってもミニクーパーのあの軽快なフットワークが売りでしょう。しかし、ドナルド・サザーランドをいきなり亡き者にするのは設定としていかがなものか、疑問を禁じえないところではある。★★★★
ストーカーほとんど世間と没交渉の男が、写真現像という仕事を通して、一般の人間には知りえない個人のプライバシーと接触をもつ。それが故に起きる「自分は誰よりもその人間を知っている」という錯覚がサイの狂気。人は大切だと思うからこそスナップを撮って時を刻むわけだが、現像技師の自分はその大切な時間を支配しているとでもいわんばかりのあの精神まさにストーカー。人の心は推し測れない。複雑怪奇。★★★★
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! ・・シュールとまではいかなくとも、笑いの深層心理を軽くつついてくる「クレシン」のギャグは結構好きです。でも、これは子供向けの内容ではないですね。なかなか手の込んだドラマ仕立てになっちゃってます。ラストでは不覚にもこみ上げるものを感じてしまいました。クレシンが幼児に与える悪影響が一時期問題に成りましたが、これを映画館で見たママさん達は、ちょっと括目したのではないでしょうか。★★★★
ジョンQ 最後の決断金銭的に追い詰められ人質をとって病院にたてこもるのだが・・、そこで生まれる人質たちとの奇妙な交流はどこか「狼たちの午後」を彷彿とさせるものがあります。逃れられない状況の中、色々なバックグラウンドを持った切羽詰った人間達がいる。そういう状況だからこそ包み隠す事のない心情吐露が無理なく発せられるわけだが、それはある意味芝居の黄道。従って本作は設定としての斬新さがあるわけではない。デンゼル・ワシントンは良かったが。★★★★
友へ チングタレントおすぎ曰く、本作は「スリーパーズ」と「仁義なき戦い」をたして2でわった映画だと。言いえて妙です。確かに、任侠モノとしてのストーリーに斬新性はなかった。ただ、ユ・オソンの演技は一見の価値あり。僕が思うに、近い将来、彼は韓国映画界の柱となる役者になっているだろう。翌年の主演作「チャンピオン」でも好演してました。なかなかの男臭さをもった俳優です。★★★★
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチオフブロードウェイでロングランを博したミュージカルの映画化。プロットがどうこうと言う前に、なによりも楽曲がすばらしい。僕、サントラ買っちゃいました。”midnight radio"はカラオケでも歌ってます。ミュージカル独特の「臭み」がなくて結構観やすい作品。★★★★
アナライズ・ミー治してくれなきゃ承知しねえぜとマフィアの親分が精神科医師のもとへ・・。医者にしてみればこんなたちの悪い患者はいないでしょうね。薬あげて「はいお大事に」では済まされないからよけいに始末が悪い。もっともそんな設定が、本来交わりようのない人間同士に奇妙な心の融合を生みだしていくわけで、それがなんともアメリカ的な文学感覚で小気味がいいです。マフィアと医者というのが面白いですね。うまい組み合わせです。★★★★
金融腐蝕列島・呪縛この作品を映画館で観たとき、後ろに座っていたおっさんがお菓子をボリボリとやかましく食っていて、非常に腹が立ったのを覚えている。銀行や官僚の不正以前にこの親父なんとかならんかと思い注意をしたのだが、席をたった数分後また戻ってきてボリボリ。こんなささいな争い同様、銀行の旧態然とした、悪循環にあえぐ経営にも終わりが無いのだろうか・・。映画の内容自体はなかなか良かったのですが、少し展開が速すぎたかな?★★★★
ムーラン中国人女性を主人公にもってきたのは近年の中国経済の勃興と絡んでいるのかなとも勘ぐってましたが、関係ないでしょうね。それでも、ディズニー映画がここまで発展したのは単に子供だけを対象にしなかったことでしょう。大人でもうなることのできる政治性が軽く反映されてるところに文化的価値があるんでしょうね。そのへんにディズニーの普遍性があるのかな。ともかく、僕は本作の主題歌が気に入ってます。★★★★
ベスト・キッド今で言えば「はじめの一歩」みたいなストーリーでしょうか。実際、ミヤギさん(モリタ)の実の弟はボクシングの名トレーナーで、かの薬師寺保栄のセコンドもやってました。なかなか胸のすく映画です。が、僕自身空手をやってましたが、あんな稽古は見たことないです。足の親指を鍛えるのは大事ですが、それ一本で体重支えるなんてとても真似できません。★★★★
フラッシュダンス貧しさを表現するためとはいえ、彼女を溶接工にする必然性はあったのか。有名なラストシーンも、映画全体から見れば尻つぼみで興奮に欠ける。もっと盛り上げることができたはずだ。スポコン少女漫画を地で行くような単純なストーリーなのに、編集が雑なのか、話のつなぎがぎこちなく流れが悪い。とまあぼろくそですが、これらは製作者に対するダメ出し。ジェニファー・ビールス。かわいくて美しくて、天真爛漫で破天荒で愛くるしいです!!★★★★
天国と地獄仲代達矢と山崎務、この大競演は今後見ることはできないと思う。それだけとっても必見です。天国と地獄とは、持てるものともたざる者、富裕と貧困の意と素直に解せば、高度成長期の当時の日本にあっては随分と説得力のある、空恐ろしい映画だったのかもしれない。資本主義の矛盾著しい昨今にあっては、いまだ色あせない映画といえるのではないかとも思える。★★★★
フェリーニの出世作だと聞いて観たんですが、んー、なんとなく大衆受けをねらったけれんみある感は否めないですね。もちろん、筋自体はわかりやすく、人情、風情があって悪くはないのですが、売れる映画を意識して撮ったんじゃないかと思えてなりません。まあ、一発当てないと以後撮りたい映画も撮れないのが監督という職業の大変さなんでしょう。そういう意味では、フェリーニ映画の土台となっているのかもしれない。★★★★
オール・ザ・キングスメン綺麗ごとだけでは善政を施すことはできない、善は悪から生まれるのだという信念のもと、またたくまに政界の寵児となるウィリー。が、いつのまにか彼が悪そのものになってしまう。実在の政治家をモデルにしただけあってなかなか面白い話に仕上がっていました。しかし、単純明快な主役の生き様とは裏腹に、脇役たちの演じる物語がどうも複雑に過ぎてわかりづらい。その部分がスピーディに展開する物語の足かせになったように思う。★★★★
ターミネーター3「初代が会社を創業し、二代目が発展させ、苦労知らずの三代目がこれを潰す」。そんな標語が見事にあてはまってしまったターミネーターシリーズ。キャメロンが築いたSFの一大遺産がかくのごとく蹂躙されるとは・・。やはり門外漢には荷が重かったんだよなあ。シュワの演技もどこかマンネリ的に見えたし、二作目までが持っていた、重苦しいテーマの中にも一筋の希望を感じさせるような演出作りを怠ったのが何よりも痛い。自ら棺おけに入った作品。★★★
ラスト サムライ何よりも名誉を重んじ、そのために戦い、死ぬべきときには死に、そうしてつちかった誇りを共有することに喜びを感じ、しかし、滅びようとしている集団。その哀切さを描きたかったのはわかる。製作陣に日本の文化的遺産をないがしろにする気がなかったのもわかる。が・・歴史歪曲と紙一重だ。こうゆう作品は舞台国で先行上映して、その了解を取りつけてから配給してほしい。渡辺謙が出演していなかったらと思うと空恐ろしい。★★★
インソムニア白夜と、それに起因する不眠症がもとで、主人公の現実がまるで夢の中にまどろんでゆくようにあやふやとなるタッチ。これには少なからず感心しました。しかし、ロビン・ウィリアムスの無理な配役が、映画全体をそれこそわけのわからないものにしてしまったと思う。正直感情移入しずらかった。役者の豪華さに脚本が負けてしまった感があるように思います。★★★
アザーズストーリーはさておき(某映画のパクリの非難は免れない)、この映画の難点は役者に尽きると思う。様々な苦難に苛まれながらも屋敷を強くきりもりするという難しい役柄に挑んだニコール・キッドマンであったが、ヒステリックな声を張り上げまくる様は正直不快だった。脇役は脇役でキャラが薄くどうしようもない。彼女のあの苛立ちは、自分ひとりで映画を支えなければならない辛さとも思えてならない。★★★
アリウィル・スミスは本当にドル箱俳優になったなあと感じる今日この頃ですが、個人的にはそんなに好きな役者じゃないんですよね・・。「男の世界」に固執するマイケル・マン監督ですが、本作のアリは、どうも思想的闘士というよりはビジネスマンに映ってしまい、それが設定の弱さにつながっていると思う。「ヒート」や「インサイダー」、あるいは「フェイク」で監督が描いた男たちは、どこかで「男粋」に殉じていた。そういう意味で本作は残念だった。★★★
スターリングラード僕は、本作でカッチーニのアヴェ・マリアが主題歌として使われていると聞いて、その名曲が映像とのからみのなかでどれだけ効果的に用いられているのか、ただそれだけが楽しみで観たんです。が、待てども待てども聞こえてこない。アーーーヴェーーー♪マーーリーーアーーー♪今だ!使うならこのシーン以外にない!!あれ?違うの?結局聞けずじまい・・。がっかりしたあげくに自分でCD借りてしまった。★★★
インビジブル透明人間、それは男の夢・・。セバスチャンが研究に没頭するに至ったモチベーションの強さは容易に想像できる。しかし奴は悪すぎる。ちょっと感情移入しづらい。確かに奴は血祭りにあげられてしかるべき人間だったろう。でもやっぱりうらやましい。感想は以上である。”Hollow Man"という原題はエリオットの作品とかけているのだろうが、おこがましい感じがする。「空っぽの人間」というよりはただのマッドサイエンティストだ。★★★
英雄の条件石ころ投げられるまえに大砲で敵を殲滅する。そんな臆病極まりないアメリカの防衛理論を集約したような映画である。平時では必要悪とか税金泥棒なんて言われる軍隊はやたらと戦争を起こしたがるものだが、それを押さえつけるのがシビリアンコントロールであろう。本作の主人公のような指揮官は絶対存在してはならないが、悲しいことに大勢いるのが現実だ。死ななくてもいい人間がそんな連中に何千と殺されているのがイラクの現状だ。★★★
デッドマン・ウォーキング常々思うのですが、主役を張る器のある名優同士をむやみに競演させるということは相当の思慮を要する仕事です。お互いが、自分こそが映画を支える柱だという自負を露骨に現して演技合戦するんですから、ギクシャクした部分は当然出てくるんです。悲しいかな、本作ではまさにそのエゴ同士がぶつかっただけで最後まで融合を見なかった。こうなると映画としては失敗のそしりを免れません。★★★

Fayreal

Cinema Review Ver 3.0
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