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ごまがすきさん
Update:2006/11/28
得票数:3
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「映画に対しては肯定的でありたい」と願う今日この頃。
ごまがすきさんに一票!
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題名レビュー星の数
トラフィック「今さら麻薬をテーマにした映画を撮ったところで面白いのができるのか・・」。そんな嘲笑的な先入観はこれを観て霧消した。目的は違えど、それぞれの立場から執拗に麻薬を追う人間達のドラマを通じて、麻薬が人の心の奥深くを侵食してゆくことの恐怖、そしてそれとの戦いがいかに困難かつ重要な仕事であるかを力強く表現していた。麻薬の時代ともいえる20世紀を締めくくる記念碑的な作品。★★★★★★★
シャインこれは聖人伝説とも言いうる作品だ。音楽に対する神経を極限まで研ぎ澄まし、常人にははかりしれない精神世界にまで到達してしまったあげくに不能者になってしまう。しかし、これは一種、悟りの境地ともいえるのではないか。僕は、ヒルフゴットは精神的に破綻したのではなく、もう世を達観してしてしまって俗事に興味がなくなったんだと思う。それはさておき、映画としても秀作。強ーくお薦めしたい一作。★★★★★★★
サルバドル 遥かなる日々法治国家アメリカの極楽ぶりから一転、阿鼻叫喚の内乱地獄にあえぐサルバドルの現実に愕然とさせられる。なんて生々しい、狂おしい映画なんだ。この映画が提示するのは、ジャーナリズムに内在する正義の可能性というもの以上に、同じ人間としてこんな理不尽な殺戮が許されるのかという根源的な怒りと憤りに他ならない。大変大きな問題提起をはらんだ映画であることは間違いありません。ぜひご覧になってほしいと思います。★★★★★★★
インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説僕がこうして映画についてえらそうに云々戯言ほざくぐらい映画が好きになったのは、ひとえに本作のせいであります。小学生の時に感じたあの興奮と感動は忘れません。質がどうだとか設定考証がどうだとかという問題ではありません。ただひたすら映画は面白い、という信仰をさずけて下さった本作は、僕にとっては得がたい恩人のようなものです。よって7点。★★★★★★★
ブレードランナー確固たる設定考証と、妥協を一切排した細部への偏屈的とも思えるこだわりは、もはや単なる職業監督の域を超えている。リドリー・スコット・・恐るべし!彼がなおすばらしいのは、特撮やアクションに傾斜しがちなSF映画にあって、優れたヒューマニズムを見事に作品に溶かし込むセンスだ。人ではないのに人並みな自我を持たされたが故に苦しむレプリカントの悲哀・・生命の尊厳について考えさせられる。圧倒的な作品である。★★★★★★★
地獄の黙示録3000万ドル以上の制作費を費やし、その半分は自腹で賄い、マーロン・ブランドは言うことを聞かず、マーチン・シーンは心臓発作で倒れ、脚本はいつまでも仕上がらず、巨費を投じたセットは台風で吹っ飛び・・精神的にも経済的にも崩壊しかけたコッポラが血を吐く思いで撮りあげた労作。アクション大作であると同時に、戦争の本質や、人間の欺瞞や偽善といった哲学的な主題を生々しく問いただしたまさに総合芸術。20世紀の一大文学とも評される。★★★★★★★
ロッキー小学生の頃、テレビの洋画劇場からビデオに録画し、テープが擦り切れるほど観た。今ではなにが映っているのかさっぱりわからない有様である。台詞も覚えた。ロッキーやミッキーのしぐさも真似した。当然、ボクシングの真似事が始まった・・。金がかかっているわけではない。たいした役者が出ているわけでもない。脚本もありきたり。ただ、映画に賭ける裸の情熱だけが伝わってくる。映画そのものがハングリーなのである。★★★★★★★
エクソシストこれはもはやホラーの範疇を超えています。熱きドラマです。本当の勇気とは、静かで、地味で、人知れず行う己との闘いなのだと教えてくれたようなきがします。しいて雑言を呈するとすれば、対比上用いられた現代医療の非人間性の描写は度を越していたかな・・と。あれじゃ完全に拷問ですよ。ともかく、へこんだ時にはよく効く一本です。すばらしい。★★★★★★★
ジャッカルの日高密度で好感触。この緊張感はそう出せるもんじゃない。ジャッカルの、殺しという「職業」に対するあの限りなく冷徹な態度はもはや「キラー」を越えて「マスター」だ。独特なドライな編集も素晴らしい。数ある見せ場を特に強調することはしない。イベントが一つ一つ、自然に、淡々と進行していくのだ。映画史において静かに名作の光を放っている必見の作!しかし・・デューク東郷とジャッカルの標的リストにだけは載りたくない。★★★★★★★
ドクトル・ジバゴとにかく大作。雄大かつ叙情的、詩的で美しいロシアの風景を舞台に演じられる物語はまさにドラマの黄道だ!革命の艱難辛苦が、恋の炎をさらに燃え立たせるのか。ご覧になってない方はとにかく観て下さい!映画という「詩」を楽しんで下さい!★★★★★★★
十二人の怒れる男これはもう奇跡ですね。芝居のもつ力を120%発揮した力作かつ超名作です。議論という、論理を駆使した言葉の応酬の本質をつきつめる一方で、映画らしくイロニカルな要素が台詞の端々にふんだんに溢れてる。役者も熱いです。あまりに熱いです。最後まで集中力をきらさずに演じきった彼らは凄い!世が世ならアカデミー賞総なめでしょう。歴史に残る、残さなきゃならない一作といえる、まちがいない!★★★★★★★
ライムライトもうだめだ・・。やられた、この映画にはやられた・・。僕の宝物に確定しました。苦くて、辛くて、切ないストーリー。ラストだって決して明るくはない。なのにどうだ。この味わい深さはただごとではない。巨人チャップリンの最後にして最高の傑作。★★★★★★★
街の灯映画とは本来こうあるべき、という指標を現代にもなお燦然と示し続ける名作中の名作。チャップリンの偉大さは、単に現実をコメディタッチで軽く笑い飛ばそうとしたこと以上に、やるせない現実の中にこそ、本当の笑いや真の喜びが内在しているのだという奥深いヒューマニズムをわかりやすく呈示したことにあると思う。芝居だということは分かっているのに、赤裸々な人間模様のエッセンスを感得せざるを得ない。これこそ映画の力だ。★★★★★★★
キス・オブ・ザ・ドラゴンブリジット・フォンダとジェット・リーの競演にもびっくりですが、やはり、全中国の武術家を集めた大会で(確か)5連覇したリーの身体能力からくる芸術的なアクションにはただただ感歎。それにもまして、東洋人らしい控えめなしぐさで微妙な心情を表現するところなぞは役者としての著しい成長を感じさせたし、パリという壮麗な舞台の中にあってその存在感がかすむこともなかった。俳優としてこれからもっと活躍してほしいですね。★★★★★★
フェイク「ゴッド・ファーザー」での巨悪ぶりから一変、マフィアの末端構成員としてちまちまシノギに身をやつすおじさんに変貌してしまったパチーノの幅の広さは凄い。彼の縦横無尽な演技力には改めて驚かされる。実話というのもいいです。何かで読んだのですが、この囮捜査で逮捕されたマフィアは、ドニー・ブラスコを特に恨んではいないとのこと。彼は積極的に犯罪を勧めたことはなく、ただ囮にひっかかった自分達が悪いというのがその理由らしい。★★★★★★
ガタカ派手な演出は一切ない。全体を貫く、静寂でシック、かつ様式美あふれる清楚な世界観は、洗練された現代アートを鑑賞しているかのような気分にさせてくれた。そのような映画だからこそ、ジュード・ロウやユマ・サーマンのヨーロッパ的な美貌がひときわ冴えていたのだろう。さらには、作品をつつみこむ楽曲がすばらしい。マイケル・ナイマンの清潔な癒し系サウンドが、この映画の優秀さの底上げに大きく寄与している。見て損をすることはない。★★★★★★
カジノスコセッシにデ・ニーロ、そしてペシの義兄弟三人にシャロン・ストーンがついていくのは大変だったでしょうね。ですが良く演じていました。裏社会に生きる女のしがらみが説得的に表現されていた。映画そのものはどうかというと、これが面白い。金がうなりを上げるラスベガスの内幕、これがモノローグ形式で詳細に語られていくわけだが、スコセッシスペシャルともいえるスピーディな展開は神業ともいえる編集の妙技!生臭い話をスポーツ感覚にする才能は凄い!★★★★★★
スモーク「偶然」のおりなす出来事が、いつのまにか「必然」的とも思える人間ドラマを形づくってゆく。個々のストーリーは一見ありきたりで、日常の域をでないはずなのに、そのことが逆に奥深い人間関係の妙を新鮮に表現していた。無数の人間とドラマが交錯するニューヨークに在住する作家、ポール・オースターの透徹し、それでいて暖かい人間観察眼が生んだハートウォーミングな物語です。したがって寒い冬の夜に観るとより感動できる映画?か。★★★★★★
リトル・ブッダこれほど澄みきった感動を与えてくれた映画を観たことがない。「ラスト・エンペラー」でも見せたベルトリッチの特徴的な色彩の対比、こだわりを感じさせる映像美、坂本龍一のオリエンタルかつ哀愁に満ちた楽曲・・。演出に関しては多少の稚拙さはあるが芸術性は高い。なおかつテーマの崇高なこと。釈迦の生涯、そしてチベット仏教というある意味異質な世界を通じて呈示される、人にとっての真の「救い」を問うたドラマが心の垢を拭い去るかのよう。★★★★★★
ギルバート・グレイプジョニー・デップ、ジュリエット・ルイス、そしてレオナルド・ディカプリオ。三人の若手実力派俳優の初々しく、そしてさわやかな演技が清涼剤のように心を潤す快作。ストイックな若者を無理なく演じたデップ、精神薄弱な少年を見事にこなしきったディカプリオ、モービルハウスで旅する風のような美しい少女が板についていたルイス・・。みんな素晴らしいキャラ達だった。アメリカのスモールタウンの風情も◎。青春ドラマの名作といっていいと思う。★★★★★★
カリートの道かつて麻薬王として悪名を馳せていた主人公が堅気の女との幸せな余生を夢見るという設定は、ちょっと無理があるというか虫がいいというか・・。しかし、そこは名優パチーノ、なんなくこなすどころか、むしろ男の哀愁をたっぷりと醸した秀作に仕上げてしまった。音楽もすばらしく、都会の闇に浮かびかけた小さな光を演出するのに大変マッチしていた。エンディングの”you are so beautiful"は、本作を見事に溶かしこんだ。★★★★★★
二十日鼠と人間スタインベックが好きで、原作を何度も読んだが、本作はその原作のもつ雰囲気を忠実に再現している印象をうけた。それだけ文学作品としての完成度が高いのだと思う。マルコビッチも難しい役柄を好演していたが、やはりシニーズの演技がメイン。僕が原作から得たキャラクターのイメージとぴったり重なったのは彼が初めてだ。全体的にも役者たちの演技が美しい。・・大いなる聖というものは、この世で生きながらえるにはあまりに清らか過ぎるのだ。★★★★★★
グッドフェローズ映画大好きおじさん、スコセッシ独特のスピード感あるカメラワークは一級品。盟友デニーロとのコンビネーションは本作でも冴えていた。マフィアの世界観を支えるのは、侠気や男気などではなく、単に薄汚い利害に過ぎないという醒めた視点も斬新だった。大変おもしろい映画なのですが、特に注目すべきはロレイン・ブラッコの美しさ。首がとっても長い綺麗な女優さんなんです。全体的に役者が味を出した良作。★★★★★★
ロボコップ倫理観のかけらすら失った究極の悪党供、これを罰する警察国家の極限的存在ともいえるロボコップ、そして、そうした治安システムを食い物にして利殖に励む企業体。人の生命すら、いわんや人の命だからこそビジネスの際たる対象になるのだというその殺伐とした設定はなまじ嘘ではないから空恐ろしい。この力強いストーリーと特撮の華々しさがあいまって生み出す説得性はかなりのインパクト。改めて観てもやはり面白い映画だ。★★★★★★
ラストエンペラー胡散臭い演出もかなりあったが、一大歴史絵巻であることは確か。これを観たあとに溥儀の自叙伝(「我的前半生」)を読んだんですが、滅び行く王朝の皇帝として、その後は傀儡政権の首領として、そして最後には戦犯としての波乱万丈の生き様は、アジアの激動の一時代を象徴しているかのようだった。個人的には、ジョアン・チェンとイン・ルオチェン(収容所の所長さん)の演技が印象に残っている。ジョン・ローンの老け役もなかなか味があったなあ。★★★★★★
ハスラー2個人的にビリアヤードが好きなので本作はお気に入りです。前回のクラシカルな雰囲気から一変、スコセッシならではの小粋で軽快なショットの数々が観客を熱くする。一時は社会現象ともいえるブームを引き起こした作品ですが、確かに、これを見たらビリヤードをやらずにはいられない。でも9ボールって難しいんだよね。そうそう、エディが確かくわえタバコをしながらショットしていたように記憶してるけど、あれはマナー違反。★★★★★★
エイリアン2戦う女性を主人公にした作品数あれど、本作のシガニー・ウィーバーほど女性特有の"強さ”を感じさせるものはなかった。子供を生むように作られてる女性が先天的に持つ度胸というか、そんな力を見事に出してた。映画自体の完成度も大変高い。しっかりした構成の上に斬新な発想が溢れており、おまけにテンポもいいため全く飽きる所がない。SFの金字塔といっていいと思う。今では稀な、「何度観てもいい映画」の一つです。★★★★★★
プラトーンこの映画は、やはり凄いですね。ベトナム戦争。歴史的にみればあまりに無意味で悲劇的な茶番だったわけですが、本作が他の多くの「ベトナムもの」と一線を画すのは、この戦争の失敗の原因は軍事的なものではなく、完全に思慮無きアメリカの政治感覚にあったということをはっきり示したことにあると思う。小隊を二分する政治的確執がこのことを鮮やかに表現している。両手をかざして事切れるデフォーの姿は犠牲者すべての叫びなのか。★★★★★★
極上のスタッフを集めればいい作品はできる、とも言えますが、それもまとめ上げる監督の人間力あってのこと。昔の黒澤を知る人のなかには、モノクロ時代のパワーは消え、自己満足的な様式美にはしったと酷評する方もいます。否。熱い!わかりやすい!迫力が凄い!感動した!むしろ、老境に至ったことで映画に深みが加わったといえるのではないかと思います。やはり黒澤は偉大な人です。秀逸、秀逸です。★★★★★★
アマデウス実際はほぼ半狂乱の変人、変態というモーツァルトの人物像は音楽の先生から聞いていたので知っていたし(この映画どころの騒ぎではなかった)、彼の音楽も基本的には嫌いなので、長い間本作を敬遠していた。先日意を決して観て見たが、どうして、なかなか素晴らしい構成で骨太な作品だ。美術については、力を入れすぎて虚飾に陥った観があり鼻につくのだが、何よりも、F・マーレイ・エイブラハムのあの苦みばしった会心の演技を観れただけで満腹。★★★★★★
ロッキー3チャンピオンになってわが世の春を謳歌するロッキー。そこに現れた超強敵!ボクシングは甘くないぞ!どうするロッキー!立つんだロッキー・・!スポ根シリーズものの筋としてはこれしかないでしょう。甘い生活にほだされたロッキーが敗戦で腐りまくり、その後再び甦る姿はまさに原点回帰。エイドリアン、あんたはボクサーの妻だよ。そしてアポロ、あんたは永遠の世界チャンピオンだ。★★★★★★
ランボー「ロッキー」の洗礼を受けた僕が「ランボー」に引き込まれたのはあまりに自然な道理。本当にスタローンが好きだった(でも彼が徴兵回避のために欧州にとんずらした話は有名)。あの断崖から飛び降りるシーンは、圧巻どころか神々しさすら感じさせる名カット。僕はその一場面にランボーという人間の本質を感じざるをえなかった。ベトナム帰還兵問題という切り口で、アメリカの負の遺産の一つを描いたという点で、一つの社会派ドラマであると言いたい。★★★★★★
マッドマックス2核戦争後の世の中、砂漠の荒野を、ただガソリンだけを求めて疾駆する。ひたすら走り続けるために・・・。歪んではいてもこれは青春ドラマです。イカレてるのにどこか真面目で、どこか笑えるこの世界観は青春群像そのものです。ちなみに本シリーズで起用されたメル・ギブソン、当時は俳優養成学校に通う学生だったそうで、役者としてのキャリアはゼロに等しかったそうな。プロが逸材を見抜く目は誤らないということでしょうか。★★★★★★
影武者「七人の侍」にほんのチョイ役で出演していた無名時代の仲代達矢。ただの通行人の役に過ぎなかったのだが、時の黒澤監督は彼の歩きぶりが気に入らない。挙句のはてには、映画の本線とは全く関わりのないそのカットを何度も何度も撮り直したそうな。細部にも妥協を許さない黒澤の執念もさることながら、光る俳優を見抜くその眼力も凄まじい。黒澤らしい、様式美ここにあり!的な映像は趣味に走りすぎた感あるも、やっぱりいいです。★★★★★★
クレイマー、クレイマー妻が去り子も去ろうとしている、男としてこれ以上味わうことのない戸惑いや喪失感を噛みしめなければならないテッドはお世辞にもヒーローとはいえない。しかし、そんな一人の人間を、現実の生活感に即した軽妙なタッチで演じ描いた本作は、ドキュメンタリーを彷彿とさせるような匂いを感じさせる力作といえる。それは、まだ人生に掛け値なしの幸福を信じる若い「大人」が、苦悩を通して成長する過程の一記録とでもいえるものだ。★★★★★★
激突!何か得体の知れないものに追われるという漠然とした不安と恐怖。この単純かつ普遍的な人間心理を、ただでかいトラックに付きまとわれるという、これまたシンプルな手法で効果的に表現した意欲作。どうしようもないくらいに低予算なのは観ていていやというほど感じる。が、それでむしろ余分な贅肉が省かれ、とにかく主題を前面に押し出すというパワーを生んだのだと思う。引き締まったいい作品。★★★★★★
アラビアのロレンスこの作品で描かれているロレンスって、決して手放しでヒーローと呼べる人間ではないんですよね。超人的な仕事をこなす一方で、人間的にはどこか弱くて、あまり軍人らしくない。結局は知らずの内に政治的謀略の片棒まで担がされている。大作でありながらこういうバランスを欠いた主人公をもってくるところがなんともにくいです。ロケや撮影のうっとりするような豪華さもさることながら、こういう人物設定の妙が特に秀逸だと思う。★★★★★★
わが谷は緑なりき「駅馬車」からみてみるとスタンスが大幅に転換されていることがわかるが、どんなテーマだろうがおかまいなしに秀作に仕上げてしまうジョン・フォードの偉大さ。人情や風情、人間関係の機微、時代の波・・監督はそうした難しい主題を難しく撮らない。「映画は結局は娯楽に行きつくんだよ」とでも教えられているような気持ちになる。★★★★★★
駅馬車黒澤明が影響を受けたジョン・フォード監督作品だけあって、あたかも黒澤映画を観ているような錯覚を覚えた。兎にも角にも設定の妙が粋だ。一つの幌馬車の中に、開拓時代のアメリカを語る上で鍵となる階層の人間たちを強引に詰め込んでしまう。ちょっと欲張りだが、それがわかりやすさを生んでいる。演出が優れていないとできない技だろう。モノクロ時代の映画とは思えないアクションシーンの豪快さも秀逸だ。映画の原点ここにあり!★★★★★★
イノセンスかの養老猛さんは、都会とは制御可能性を果てしなく求める結果人間的なものをしだいに排除してゆく(でよかったかな?)、なんてことおっしゃってましたが、その理屈を推し進めるとこんな世界もアリなのかなあ。人間とモノを隔てる境界線はどこにあるのか、なぜ人間はモノではないのか。大昔から哲学の大先生達が延々と考えてきた問題を高度な電脳化社会という設定を介して提示しているのだが、重い・・。重くて、辛い話です。★★★★★
パニック・ルーム強盗をこれだけ空恐ろしく描写した映画も珍しい。強盗に脅かされる主人公に感情移入しただけではこうはいかない。ひとえに、パニックルームの存在が侵入者をより際立たせている。その意味で、本作は設定の優秀さが光った一作といえる。役者起用もよかった。恐怖と戦う女ジョディ(「羊達の沈黙」でおなじみ)の角のとれた演技は文句なし。フォレスト・ウィテカのどこか温かいキャラには好感持てた。★★★★★
少林サッカー僕は、正直こういうタッチが結構好きです。どっから集めてきたのだろうと思うぐらい個性的な役者と、彼らが織りなす馬鹿馬鹿しくもシュールなネタはツボでした。特に証券マンのおっちゃんは笑える。★★★★★
マルホランド・ドライブ脳髄をわしづかみにされて脅迫されるようなこの迫力。虚空を漂うようなこの雰囲気。「ツイン・ピークス」で混乱した僕ですが、この作品がいいしれぬ力強さをもったものだということはわかります。わかるんですが・・正直に申し上げます。誘惑に負け、注釈を見てしまいました。本当に難解でした。それで謎が氷解したと同時に、己の想像力の無さに消沈しました。リンチ監督、あなたは本当に観客泣かせです。★★★★★
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ音楽は素晴らしいです。心底そう思います。でも、その担い手である音楽家の境遇は様々ですよね。カストロ政権による社会主義化、冷戦の最前線に放り出された張り詰めた空気、貧困・・。そうした安穏とはいえない時勢の只中でも、音楽で身をたてようとした人間達(貧しい国で音楽を職業とすることは並大抵の苦労ではないと思う)は逞しかったのだと感じる事ができました。味わい深いドキュメンタリーです。★★★★★
インサイダー「L.A.コンフィデンシャル」が嫌いで、ラッセル・クロウには興味がなかった。「グラディエーター」でもたいした演技を見せなかった。ところが本作では見事に化けた!やればできるじゃないですか。知的で物静かなはずのワイガントが追い詰められ、窮していく様を上手に演じていました。もちろんパチーノもよかったですよ。でも、新境地をみせたクロウに軍配ですね。話の筋も硬派でよかったです。★★★★★
スリーピー・ホロウ首のない騎士が首を求めて暴れまくる・・。このての設定に少なからず興奮を覚えるのは、僕が平将門の逸話の残る国の人間だからだろうか。とにかく、こういうゴシックホラーは大好きです。セットもなかなかよく、暗く陰鬱なのだが、どこかおとぎ話めいた田舎の雰囲気をうまく醸し出していた。ただ、クリスチーナ・リッチの起用はいかがなものか。「アダムス・ファミリー」でオカルトチックなイメージが定着したための起用だろうが、どうもなあ・・。★★★★★
リーサル・ウェポン4麻酔にラリってよたを飛ばしまくるシーン。テンション高すぎて逆に「もういいよ・・」と言いたくなった。いいかげん4作目ともなると設定の薄弱さを演技の勢いでカバーしようとするのだろうか。それはそれで元気があっていいのだが、やはり一番元気があったのはジェット・リーだ。伊達に「少林寺」シリーズをこなしてきたわけではないのがよくわかる。この作品を足がかりに羽ばたかんとする意気込みや凄まじかった。★★★★★
アメリカン・ヒストリーXB級ながらもインパクトは凄い。レイシズムとは最終的に感情論にいきつくので、理屈ではとうてい解決できない根深さと激しさがある。本作でデレクが起こした騒ぎはある意味革命だが、ごたぶんに漏れず、革命家というのは同士が自分の理想を理解していないと思うないなや勝手に身を引いてしまう。奥は深いもテーマが暗いだけにさして注目されなかったのは道理だろうが、映画としては見ごたえがあった。ノートンもあくが強くて最高。★★★★★
もののけ姫宮崎アニメの特徴とも言える、草木の「緑」の奥深い描写が映像を引き立たせている。まるで画面から森林の香りが漂ってくるような雰囲気造りまさにこだわりと努力の証だろう。が、単なる自然賛歌的な話ではない。自然が持つ無垢な美しさとグロテスクさ、それに対置される人間が持つ生の躍動感と欲望の醜悪さ、そういう相反する要素が両者の戦いを通じて生々しいまでに描ききられている。アニメという方法の可能性を高めた一作!★★★★★
グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち人並みはずれた才能を持っていても、それが素直に花開くということは、実は大変なことなのかもしれない。このての話は、意外とそのへんにころがっているのではないかと思いながら観てました。スコセッシの「キング・オブ・コメディー」にも通じるスタンスですが、トラウマをかかえながらも、それとひたむきに向き合いながら生きることの大切さに気づいてゆく主人公の心の遍歴はすがすがしくもありました。★★★★★

Fayreal

Cinema Review Ver 3.0
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