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X-rayerさん
Update:2006/11/27
得票数:3
プロフィール:
一介の映画好き。基本的に面白ければ特にジャンルは問いませんが、個人的にはドラマ性を重視しているものが好みです。
7点を付けるのは相当に思い入れのある場合のみ。現時点でのベスト1は『ワイルドバンチ』。
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題名レビュー星の数
レオン実際は6.5点。満点ではない理由は音楽。決して悪い出来ではないが如何せん大げさすぎ、無くても良いような所にまで付いていて若干耳障りに感じた。レオンとマチルダの存在感は音楽に頼らずとも十分に伝えられたのではないだろうか。ちなみに自分は完全版派。より緊密に描かれる二人の交流によって、レオンに始まりマチルダに終わるという印象がより鮮明になったように思えるからだ。★★★★★★★
許されざる者中年たちの悲哀と時代の終焉を動的に描いたのが『ワイルドバンチ』ならば、こちらはそれを静的に描いたといえる。雄大な山々や夕暮れの荒野が叙情的で美しく、俳優達の演技も素晴らしい(特にハックマン)。加えて死にゆく者たちに注がれる哀切な視線には胸を打たれるものがあった。観る時期が違っていたらこちらが自分のベスト1になっていたかもしれない。いずれにせよレオーネとシーゲルに充分捧げるに値する物語である。★★★★★★★
男たちの挽歌ド派手さでは銃弾・流血・火薬の量がハンパでない『U』の方に軍配があがるが、シンプルでいてかつ洗練されたドラマが見事に生かされているのは本作。見せ場の一つ一つが素晴らしく、話の展開に無理なく結びついていて、かつ熱すぎるほどに熱い。言うことなしの名作。★★★★★★★
バック・トゥ・ザ・フューチャープロット、人物描写、メカ設定、ギャグ、その他ありとあらゆる要素が文句の付けようのない程に完成されている、或る意味恐るべき作品。第二部、第三部共に佳作以上の出来だが、やはり究極はこの第一部だろう。何度観てもどこかしらに発見がある。★★★★★★★
太陽を盗んだ男手製の原爆を片手に権威への反逆を試みる青年と、強固な信念を持って彼に真っ向から挑む敏腕刑事が繰り広げる壮絶な死闘。バスジャック、原爆製造、ばらまかれる万札に群がる群衆、夜明けのカーチェイスと、どこをどう突付いてもタギるようなエネルギーが溢れ出てくるこの作品を初めて観た時には本当に圧倒された。こんなにも過激で生々しい映画が自国で作られていたのか、と。自分が日本映画に関心を抱くきっかけとなった一本。★★★★★★★
ワイルドバンチ暴力描写やスローモーションだけが売りだったら、映画史においてここまで評価されることはなかったと思う。変わりゆく時代の流れに逆らい続け、破滅していく男たちの生き様が見事に活写されたからこそ、ジョン・ウーたちのような逸材が生まれたのだろう。この作品を超える西部劇は、もう二度と作られない。そこまで言い切らせたくなるような魅力が、ワイルドバンチには在る。★★★★★★★
生きる死に瀕して初めて命の存在を自覚し、生きることの意味を問う一人の男の物語。模索に次ぐ模索の末、ようやく人生の目的を見出した時に聴こえてくる歌は、よくよく考えれば皮肉な演出なのかもしれないが、何度観ても痺れる場面だ。また、各人の記憶を交錯させるという後半部の手法も、単なる人間ドラマとは一線を画しているように思う。黒澤作品の中ではマイベスト1。★★★★★★★
キル・ビル Vol.1とにかく趣味丸出し……悪い意味じゃなくてね。相変わらずの俗悪ぶりも、ここまで思い切りやってくれるとかえって痛快。自分の中では下手すると『レザボア〜』を超えたかもしれない。ただ夕張(ほんとカッッコ良かった!)との対決後に来る大立ち回りの場面で、それまで維持してきたテンポが若干鈍ったかな、というのは個人的意見。暴力表現やタラワールドに抵抗がなければせめて1だけでも必見。まあ万人受けはしないだろうが。★★★★★★
トゥルーマン・ショージムがドラマ路線に移るきっかけになった作品とのこと。確かにそれらしい展開にはなっている。でも自分的に面白く感じたのはコメディ部分の方だったりするw。スタッフの皆さん、人一人だますのにいくらなんでもスケールがデカすぎますってば。ハッ!まさか俺の周りにもカメラがッ…!?と一瞬ドキッとしてしまったのは秘密。『マトリックス』みたく仮想現実について考えてみたくなるような一本でした。★★★★★★
CUBE即死級の罠。各人の特技が脱出の鍵。当然だが死んだら生き返らない。思わずファミコン版『スウィートホーム』を思い出してしまったが(ご存知ない方はぜひググって下され)良い意味でゲーム的な作品だと思う。展開が進むにつれて人物関係に緊張や変動が起こり、次第に泥沼な方向へ陥っていく一種の密室劇としても立派に成立していて、まさにアイディアの勝利と言っても過言ではない。続編もあるけど、この一本で十分。★★★★★★
フェイス/オフSFチックな設定にガンアクションやら爆破やらの大サービスと、“表面”上はひたすら荒唐無稽に作っているくせに、その一方でスリリングかつ無駄のないプロットにツボを押さえた人物描写、というように“内面”を繊細かつ緻密に仕上げてしまう作風にはかなり好感がもてる。さすがジョン・ウー。★★★★★★
スーパーの女要は工夫次第でどんなに身近な場所でも娯楽大作の舞台になるということを、この作品が知らしめてくれた。おなじみ宮本信子の登場で弱小スーパーが立ち直っていくプロセスも勿論のこと、悪徳スーパーの策謀、さながらパニック映画のような客の洪水、痛快な泥棒撃退シーン、挙句の果てには火花飛び散るカーチェイス!これ、ほんっとにスーパーの話?そう突っ込みたくなるくらいスカッと面白かったです。★★★★★★
スピード結末も何もかも全部分かっているはずなのに何度観ても楽しめるのが名作の条件ならば、この作品は合格。見せ場良し、俳優良し、音楽良しの三拍子そろった良質なサスペンスアクション。それにしても久しぶりに観ると色々と気付くところがあって面白い。人物の台詞だけでなくストーリー展開にも若干アレなニュアンスがあるんじゃないか、とか……(笑)。★★★★★★
ナイト・オン・ザ・プラネット五人のタクシードライバーが走り抜ける、五つの夜の街並み。そこで繰り広げられる様々な人間模様はどれもどこか可笑しく、そして切ない。いわゆるオムニバス物だが、どの話も短編映画並によくまとまっていて、一本の長編としても話のどれかひとつ欠けても物足りなく思えるほどに統一感が取れている。それに何より、こんなにも風変わりで素敵な世界一周旅行もないものだ。人にジャームッシュ作品を紹介するなら、まずはこれかな。★★★★★★
ターミネーター2初めて観たのは毎年恒例の劇場版ドラえもんを楽しんでいた小学2、3年の頃。前作を未見だったにも関わらず、ドラえもんとのび太のような交流に憧れていた自分にとって物凄くスリリングでワクワクする映画だった(正直ラストでジンと来た)。今観ると確かに1に比べて設定に矛盾点が目に付くが、映画のことなどまるで無知だった自分を続編単体であんなに楽しませてくれたことを評価したい。★★★★★★
レザボア・ドッグス現代に生きる無法者たちの悲哀、と書けば聞こえはいいが、所詮俗物は俗物でしかない。そういう世界観を描き出すことにかけて、タランティーノの右に出るものはいないだろう。だがラストシーンに漂うやるせなさを思うと、折にふれて観返したくなってしまう不思議な映画。気持ち的には7点入れてもいいと思っている。ただ描写の面で万人(特に子供)に観せるべきでないとも感じるので、この点数にした。★★★★★★
ダイ・ハードもはや余計な説明は不要だろう。今では古典になった感もあるが、アクション映画の教科書といえばこれ。以上(短っ)。★★★★★★
蒲田行進曲どうも深作といえば『仁義〜』あたりの激しい映画が連想されてコメディだとどうかなあ…という期待と不安が半々な印象があったけれど、やはり激しかった。それも階段落ちのような視覚的な見せ場に限らず、役者それぞれの演技のぶつかり合いが凄い(若干クサいかもしれんが)。クレジットでは三番目なはずの平田満がヤスを見事に演じきり、二番目の風間を完全に食って主演男優賞を獲ったというのも頷ける。いい出来でした。★★★★★★
遊星からの物体X『エイリアン』と並ぶSFサスペンスの傑作、と言ってもいいだろう。閉鎖環境に閉じ込められた人間達を襲う恐怖、というのはエイリアンと共通しているが、本作では“疑心暗鬼”という要素が絡んでいるのがポイント。怪物は一体誰に化けているのか…アイツか…それとも今話してるコイツか?結末が分かっていてもまた観たくなるのは、いやがうえにも高まる緊迫感が上手に演出されているからだろう。怪物のグロテスクな造形も見事。★★★★★★
野獣死すべし原作とかなり雰囲気が違うな・・・。下手に脚色されると萎えてしまうものだが、本作は新たな世界観が上手く構築されていて新鮮な気分で味わうことができた。それにしても松田は凄い。今の日本映画界にカットなしであれだけ喋り、かつ演じられる俳優がいるだろうか。さすがに存在ぐらいは知っていたが出演作はあまり観たことがないので、これから暇を見つけて色々と発掘していきたい。★★★★★★
エイリアン第一部の魅力は既に語り尽くされている感があるので割愛。ただ、通常では18、9世紀の古城や洞窟などが舞台となるゴシックホラーを本作では基本のコンセプトをそのままに舞台を未来の宇宙船に置き換えるという発想。そこが素晴らしいと思う。それにしても本シリーズが新人監督の登竜門になるとは、公開当時誰が予想しえたであろうか…。★★★★★★
わらの犬暴力、という要素からして観る人を選ぶであろう作品。でも実際には色々な見方が出来るように思う。ポジティブに観れば理不尽極まりない蛮行に耐えかねた気弱な男が遂に自衛に立ち上がる現代西部劇であり、ネガティブに観ると自らの内面や夫婦間に潜んでいた闇を暴かれてしまう家庭悲劇ともいえる。気軽に観ようという類の映画ではないが、少なくとも暴力表現の扱い方を軽視し無闇に乱用するような昨今の作品よりは好感が持てた。★★★★★★
フレンチ・コネクション寒空の下、マズそうなピザを食べながら張り込むポパイ刑事。その視線の先には高級レストランで優雅に食事を楽しむ悪人たち。この理不尽な落差は何だ?やってられるか!と心で吐き捨てても食うために結局仕事しなきゃならない。そんな現場の人間たちの苦悩が痛いほど伝わってくる。そうして積もりに積もった怨念が一気に爆発したかのような高架線下の爆走シーン。ある意味『ダーティハリー』よりも刑事ドラマらしいといえる。★★★★★★
ウエスト・サイド物語若者たちの弾けんばかりのダンス、力強くてロマンティックな歌声、そしてオープニングの空撮をはじめとする切れ味抜群のカメラワーク。これら全てが絶妙なハーモニーを醸し出し、大都会ニューヨークがまるでひとつの生き物であるかのように生き生きと描き出されている。トニーとマリアの恋愛劇の顛末は、その生き物の生と死の象徴なのではないかというのは自分の感想。まぎれもなくミュージカル映画の一つの到達点だ。★★★★★★
荒野の決闘アクションよりもメロドラマ重視ということで敬遠していたが(かつての自分は派手なマカロニ寄りだった)、いざ観てみると詩情豊かな雰囲気と物語にぐいぐいと引き込まれた。のどかなテーマ曲もしっくり来るし、決闘シーンは静かだが重厚感が溢れていて良い。今観ると古びた印象を覚えることも確かだが、逆に古き良き西部の雰囲気がかもし出されているようで自分は気に入りました。最後のアープのセリフは本当に心に染み入る…。★★★★★★
下妻物語『テルマ&ルイーズ』や『バウンド』も真っ青な凸凹コンビ。濃すぎるキャラだの御当地ネタだのが満載。一見いいかげんそうに見えるが、これがかえって「良い加減」なのだ。それでいて筋を通すときはピン!とまっすぐ突き通す。色々ひねくりまわすのが流行りのご時世、こういう直球勝負なドラマって貴重だよな、としみじみ感じました。★★★★★
ソウ不可解で不気味極まりない、密室。そこに散りばめられた数々の謎が織り成す極限状況は、凡百のスリラーを軽く凌駕する程の破壊力を誇る。ラストのどんでん返しにはハッキリ言って、呆然(良い意味で)。ただ頻繁に話が別の場所や過去に飛ぶのが、少々めまぐるしすぎる。それが本作の醍醐味なのかもしれないし、物語自体も成立しないのだろうが、自分としてはもう少し密室劇の側面に力を入れてほしかったのが正直な気持ちだ。★★★★★
パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた ・・アトラクションの映画化ということであまり期待しないで観たのだが、中々に楽しませてくれた。ドラマが盛り上がりに若干欠けるものの、港街の襲撃や水上戦など場面場面の魅せ方が巧みで、万人向けの正統派エンターテイメントに仕上がっているように思う。偏屈だがここぞで決める海賊ジャック・スパロウは、J・デップの当たり役の一つと言っていいだろう。★★★★★
オーロラの彼方へこの作品で面白いのは“辻褄合わせ”。こんなに歴史改変したらタイムパラドックスにうるさい『BTTF』のドクが頭から湯気を出して怒りそうだが、まあフィクションなので大目に見ましょう。親子の情愛を描いたドラマだけでなく、物騒なサスペンスやら何やらも盛り込まれていて贅沢な一本です。強いて言うなら盛り込みすぎて各要素がやや薄味気味、というのが欠点だろうか。これでラブとか入れてたら収拾が付かなくなっていたかも。★★★★★
インビジブルこの間テレビで久々に鑑賞。うーん、確かに悪趣味な話ではあるがそんなに悪くないと思うんだけどな。皮膚、筋肉、骨格と段階的に人体が消えていくプロセスに、初めて観た時かなり鮮烈なインパクトを受けたことを覚えています。その後で身体が見えなくなった代わりに本能が剥き出しになる、という展開も丁寧とはいかないまでもそこそこ見応えがあったように思う。まあ自分がバーホーベン作品と相性が良いのかもしれないが。★★★★★
プライベート・ライアン戦争映画史上の金字塔。本作以降のほとんどの戦争映画が未だにオマハ海岸の地獄絵図から抜け出せていないことも、それを裏付ける。ただ古今東西の戦争物(『七人の侍』『橋』など)からのパク…あ、いえいえ“オマージュ”が随所に盛り込まれているのを見ると、やはりこの世に100%純粋なオリジナル作品は存在し得ないのだなぁ……としみじみ痛感。でも観て損はない。いや、観るべし。★★★★★
身代金 ★★★★★
フロム・ダスク・ティル・ドーン伏線らしい伏線もないのに潔いくらいにジャンルが一転してしまう。このB級チックなノリがクーたまらん!という人と、何じゃこりゃバカにしてんのか!という人にハッキリ分かれそう。ちなみに自分はH・カイテルの“十字架”が印象的な後半部が好み。前半のノワール物も悪くはないけど、サイコなタラちゃんがどうも苦手です。★★★★★
ニック・オブ・タイムいわゆる巻き込まれ型サスペンスだが、時間の一致という要素を使って一風変わったスリルを引き出しているのが面白い(ヒッチコックの『ロープ』ほど緻密ではないが)。娘の危機にうろたえながらも頑張る平凡な会社員を演じているデップは良かったが、物語の中にもう少しインパクトのある展開が欲しかったところ。ウォーケンの悪役ぶりも見事。★★★★★
デッドマン・ウォーキング結局は罪を憎んで人を憎まず、ということだろうか。若干偽善めいているようにみえなくもなかったが、それでもラストの死刑執行シーンには不覚にも胸をつまらされた(無機質に動作する機械とペンの表情の対比が…・・・何とも言えん)。俳優陣についてはペンやサランドンは言うまでもなく、脇も手堅く固められて問題なし。ヒューマンドラマが好きなら一度は観ておいて損はないと思う。★★★★★
トータル・リコールバーホーベンらしく色々言われている作品だが、純粋な冒険アクションとして楽しめた。思えばキートンの時代から逃亡・追跡は冒険活劇の基本。それを忠実に踏襲した上でSFやサスペンス、メタフィクションなど、様々な要素で味付けをしているのは偉いと思う。顔面解体などがいかにも特殊効果のお披露目みたいな様相を呈しているのは、まあご愛嬌ってことで。何だかんだ言ってもディック作品の映画化の中では一番好きかな。★★★★★
ゼイリブB級臭がそこかしこに漂う、侵略SFの奇作。失業者たちの生活苦。怪しげな人間たち。手に入れたサングラスがもたらす真実。そして……路上格闘(笑)。いくら逆立ちしようとも他の人間には真似できないセンスは失笑ものであっても、不思議と不快感はなかった。ひょっとしてマトリックスのサングラスはここにルーツがあるとか?★★★★★
太陽の帝国スピルバーグ御大の中でもマイナーな本作。ニッポン軍の描写には言いたいことは山ほどあるけど、それらを補って余りあるのがクリスチャン・ベール君の存在。最近ではガン=カタしたりバットマンしたり激痩せしたりと大忙しですが、そんな彼の少年時代を観られるだけでも結構貴重。「ワオ!ゼロセン!」憧れの零戦の残骸に乗り込みパイロット気分を満喫する無邪気な姿と、待ち受ける過酷な運命に心打たれます。★★★★★
フルメタル・ジャケット新兵訓練所での日々とベトナムでの戦闘の二部構成になっている本作。万人が認める見所はやはり、教官と“微笑みデブ”ことローレンス君の交流。罵詈雑言をマシンガンの如く乱射する教官にしごかれ、次第に恐るべき変貌を遂げていく一兵卒の姿には戦慄を禁じえない。ただ惜しむらくは前半と後半のつながりがやや希薄に思えたこと。そのせいで前半部のインパクトが一層強烈に思えるのも確かなのだが。★★★★★
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメ ・・4時間近くの超大作。それだけに中だるみしてしまった箇所も少なくない。だが、それを補って余りあるのが全編にただよう郷愁感。主人公たちの少年時代を彩る街の風景(やや見上げるようなカメラがミソ)や巨匠モリコーネによる胸を打つ音楽は、アメリカに行ったことの無い自分にもどこか懐かしさのような感情を覚えさせてくれた。名曲『イエスタディ』も印象的。ただあのエンドロールだけは予想外だった……。★★★★★
ターミネーター個人的には『2』に思い入れがあるけれど、こっちはこっちで凄みがある。どんなにズタボロになっても追いつめようとする殺人マシンの執念だけでなく、それも全部ひっくるめて作品全体が発するオーラの凄まじさ、というのか。『CUBE』のように低予算の底力を思う存分魅せてくれる快作。リアルタイムで観たら相当に強烈だったんだろうなあ……(遠い目)。★★★★★
タワーリング・インフェルノよくみると話の骨格が西部劇ですよね。久々に古巣に戻ってきたニューマンだったが、そこは権力者ホールデンの手によって腐敗。折りしも“火災”という名のならず者が襲撃。折りしも保安官ならぬ消防士のマックィーンが登場。協力して辛くも撃退した後、消防士は去っていく。まあ色んな映画に言えることですが。ともあれそんなややこしいことを考えずともこの映画は面白い。何か手に汗握りたいなあ、と思ってる方は是非。★★★★★
ゲッタウェイ ★★★★★
椿三十郎『用心棒』では不覚にも眠気に襲われてしまったが、より娯楽性を増した作りのおかげなのだろうか、本作では終始覚醒状態のまま楽しめました。やっぱり三船敏郎の殺陣は勢いがあって良いね。仲代達也との決闘後のセリフが、観終わったあともなかなか心から離れなかったです。さて、リメイク版の出来や如何に……?★★★★★
悪い奴ほどよく眠る最近企業の不正疑惑とかよく聞く話なので、今なら舞台をIT企業などに変えたりしてタイムリーなリメイクが作れそう。冒頭の披露宴は必見。ただ上役を監禁して尋問するシーンに滑稽な音楽が流れるのは観る者に主人公の善悪を問うための意図的演出なのかもしれないが、自分としては少々ふざけすぎなような気がした。リアリズムに徹した結末は賛否両論に分かれることだろう。★★★★★
リベリオンガン=カタを初めて観た時には確かに驚愕した。有無を言わせぬ、というのはこのことだろう。図解を交えた解説シーンも滑稽だが燃える。ただ管理社会を扱った話自体がありがちで起伏に欠けるのが痛い(まあ感情ご法度の世界だからねえ。だがあの黒人はどうなのだ…?)。ヒロインの描き方も今一つな上、頼みの綱のガン=カタも何度も観ていると飽きが来る。世界観変えてもいいので誰かもう一本ガン=カタもの作ってくれないかな…。★★★★
ディナーラッシュレストランを舞台にした群像劇だが、ドラマチックな起伏に乏しく、なによりサスペンス要素を期待するなら肩透かしを食うかも。ただその気になれば色々な見方が出来る一品だと思う。音楽とスローモーションで鮮やかに彩られた調理シーンに舌鼓を打つも良し、人間模様をただボーっと眺めるも良し、てな感じに。それにしても『ドゥザライトシング』といい『レオン』といい、イタメシ屋の主人がハマっておりますなD・アイエロは。★★★★
ROCK YOU! [ロック・ユー!]まさに直球勝負な王道ストーリー。ロックなBGMで拍車のかかった仕上がりは熱い!熱苦しい!ただ話や人物関係がお約束すぎて何か物足りなかったのも事実。肝心の馬上槍試合もスローモーションばかり使われてやや単調気味…。早回しするとか、もうちょっと工夫して欲しかった。作家役のP・ベタニーはハジケてて良かったと思う。「めんどい設定だの演出なんぞいらん、とにかく燃えてなんぼじゃい!」と言う人はどうぞ。★★★★
処刑人ウーとタランティーノのDNA全開な作風…なんですけど、凝りすぎな構成と無音の銃撃戦が多すぎてどうも消化不良気味(殺し屋との撃ち合いは良)。随分コミカルな展開で、自分としてはもう少しストイックな雰囲気を期待していたんだけどな。予告編の編集が上手かったかも。まあW・デフォーのキレっぷりで大分救われていると思う。正統派なドンパチもいいけど、もう少し変り種も観てみたいという人に。★★★★
オースティン・パワーズ一言。胸毛濃すぎだよアンタ。……それは置いとくとして、曲がりなりにもジェネレーションギャップという重いんだかなんだかな題材を持ってきたのは面白いかも。007や旧M:Iなど冷戦スパイものにハマったという人なら随所に散りばめられたパロディ(冒涜)に心がなごむのではないでしょうか(注:個人差あり)。でも気になったのは特定のザコが死ぬ時の演出。狙いは分かるけど若干テンポが削がれている気がしました。★★★★

Fayreal

Cinema Review Ver 3.0
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